コロナ禍が収束のきざしを見せない現在、国際的な人の動きや物流にも、強い制限が掛かったままの状態が続いています。当初は「落ち着いたら海外旅行にでも行きたいな」と考えていた人も多いと思いますが、まだまだそんな日はやってきそうもありません。
今回は、電通がコロナ禍以前の2019年に発表した「ジャパンブランド調査」の中から、海外の国・地域別の「日本への好意度ランキング」をまとめてみました。対象となったのは20の国と地域で、日本への印象を「とても好き+好き」と答えた人の割合をランキングにしています。さっそく結果を見ていきましょう。
第3位:ベトナム(98.0%)
第3位は、東南アジアのインドシナ半島東部に位置する「ベトナム」です。日本のことを「とても好き+好き」と答えた人の割合は98.0%。
国家レベルでいうと、1993年にヴォー・ヴァン・キエット首相(当時)が訪日して以降、関係緊密化が進んでおり、近年は戦略的パートナーシップを中心に関係が強化されています。また、国民・民間レベルでの交流も盛んで、日越(「越」はベトナムのこと)外交関係樹立45周年を迎えた2018年には「日越友好音楽祭」や「NHK交響楽団ベトナム公演」など多数の記念文化事業が行われました。
第1位(同率):タイ(98.3%)
第1位は、インドシナ半島中央部とマレー半島北部に位置する「タイ」です。日本を好きと答えた人の割合は98.3%。
文献によれば、日本とタイとは600年以上にもわたる交流の歴史があり、当時のタイの首都であったアユタヤには日本人町が築かれていたそうです。また、タイでは日本語教育が熱心に行われており、日本語学習者は増加傾向にあるといいます。コロナウイルス流行前の2019年には、訪日タイ人は130万人を超えました。
第1位(同率):台湾(98.3%)
もうひとつの第1位が、日本の南西に位置している台湾です。タイと同じく98.3%の人が日本を好きと答えており、これは2016年よりも6ポイント以上増加しているとのこと。
日本と台湾間では、特に経済やスポーツ・文化活動などでの関係が良好です。また、都市間や民間レベルでも交流は盛んになっています。たとえば、コロナウイルス流行前である2019年には日台双方向での人的往来が700万人を突破。台湾では海外旅行がブームになっていたそうですが、出国先の約3割は日本であり、台湾人が最も海外旅行先に選んだ場所にもなりました。
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